台湾沖縄透かし彫り

沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがあり、かつて石垣島から移り住んでいった人たちと足跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。

 沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがありますし、石垣島の痕跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。深く掘りすぎると、原形をとどめなくなってしまうかもしれませんね。元の姿をとどめつつ、だけど、内側に潜むものもちゃんと見える。そんな透かし彫りの方法で、台湾と沖縄を見ていきましょう。   松田良孝のページ | Facebookページも宣伝

サシバが結ぶ縁 台湾の小学生が八重山訪問へ

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石垣島西表島を訪れることになった台湾彰化市の小学生たち=松田良孝撮影

 

環境学習がきっかけ

 渡り鳥のサシバは台湾でもよく知られ、渡りのルートに含まれる沖縄に関心を持った台湾の小学生たちが来月下旬、石垣島西表島を訪れることになった。石垣市に住む台湾出身者や小学生との交流を予定しており、サシバの縁をきっかけにした沖縄訪問を前に、子どもたちは日本語の勉強などにも取り組んでいる。

 台湾中部・彰化(チャンフア)市の中山(チョンシャン)小学校(王春堎<ワン・チュンレン>校長)の4~6年生16人と教員、保護者合わせて約25人が5月20日から5日間の日程で八重山入りする。

 

 

 彰化市は市街地近くの八卦(バグア)(標高98メートル)サシバの渡りの休憩地のひとつで、同校は八卦山近くにある。児童たちは昨年から八卦山のサシバを調べ、地域の環境について学んできた。

 

絵本・映画で視野広げる

 

 昨年9月には、絵本「サシバ舞う空」(文・石垣幸代、秋野和子、絵・秋野亥左牟福音館書店を取り寄せ、同校保護者で日本語通訳の林瓊施(リン・チョンシ)さんが手助けしながら沖縄とサシバの関係を学習。八重山に多数の台湾出身者が暮らしていることまで調べ上げ、沖縄への旅行先に八重山を選んだ。八重山に住む台湾人を追ったドキュメンタリーフィルム「海の彼方」の黄胤毓(フアン・インユ)監督を同校に招いて話も聞いており、石垣島では同作品に登場する台湾出身者、玉木玉代さん(88)を自宅に訪ねる計画。

www.okinawatimes.co.jp

 

歴史に興味、文化交流「してみたい」

 

 頼依婷(ライ・イティン)教諭は「日本との交流を取り入れながら、自然環境と文化について学ぶことが学習のテーマ」と話す。サシバの渡りに適した環境を考える学習から派生する形で、日本本土で里山保護に取り組む地域との交流も目指している。

 6年生の陳賛安(チェン・ツァンアン)(11)は「日本語や日本の歴史に興味がある」、5年生の林芮儀(リン・ルイイ)さん(10)は「文化の交流をしてみたい」とそれぞれ話している。

 同校は1897年創立。台湾総督府が彰化の孔子廟に設置した国語伝習所が前身で、台湾で最も古い小学校のひとつ。