台湾沖縄透かし彫り

沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがあり、かつて石垣島から移り住んでいった人たちと足跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。

 沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがありますし、石垣島の痕跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。深く掘りすぎると、原形をとどめなくなってしまうかもしれませんね。元の姿をとどめつつ、だけど、内側に潜むものもちゃんと見える。そんな透かし彫りの方法で、台湾と沖縄を見ていきましょう。   松田良孝のページ | Facebookページも宣伝

八重山台湾ツアー

土地公の誕生日を祝う 石垣島の土地公廟でハイブリッドに

旧2月2日の2021年3月14日、土地神の一種、土地公の誕生日にちなむ祭祀が石垣島で営まれました。石垣島で執り行われる土地公の祭祀といえば、旧8月15日の土地公祭がよく知られていますが、今年は、石垣島名蔵地区に建立された土地公廟で初めて誕生日の祭祀が…

石垣島の土地公祭に転換点 台湾系の神事が大きな節目 (4)

かつては「ブタ祭り」 40年以上前の「八重山毎日新聞」に土地公祭のことが出ている。1977年9月に報じたもので、この記事には「土地公祭」という表記は見られず、「ブタ祭り」と表記されている。記事には次のように書かれている。 この祭りは、昭和8…

石垣島の土地公祭に転換点 台湾系の神事が大きな節目 (3)

もうひとつの土地公祭 2020年の土地公祭は、新型コロナウイルスの影響で縮小を余儀なくされた以外に、新たな動きがあった。個人の土地公廟を整備する作業が進み、完成に先駆けて神事が行われたのである。 この土地公廟は、石垣島で暮らす台湾2世の王田…

石垣島の土地公祭に転換点 台湾系の神事が大きな節目 (2)

再び「8月15日」へ 土地公祭の開催日は旧暦8月15日だが、2007年からこの日に近い休日に変更されている。台湾系の人たち、とりわけ学校に通う子どもたちが参加しやすいようにとの配慮によるものである。この方法は2019年まで続いたが、2020…

石垣島の土地公祭に転換点 台湾系の神事が大きな節目 (1)

豚を一頭丸まんま供えて神の祈る土地公祭(とちこうさい)は、沖縄県八重山地方に暮らす台湾系の人たちを特徴づける行事だ。石垣島の各地に点在する伝統的な聖地、御嶽(オン)のひとつである名蔵(なぐら)御嶽を会場に借り、旧暦の8月15日に開かれてい…

十六日祭は八重山独特か

沖縄の伝統的な墓参りの風習「十六日祭」に合わせて、 台湾系の人が墓にお供えをするケースも珍しくない =2013年2月25日、沖縄県石垣市の台湾同郷之公墓(松田良孝撮影) みんなで墓参り 沖縄や奄美には旧暦1月16日に墓参りをする「十六日祭」という風習が…

228事件と沖縄・八重山

www.nippon.com www.nippon.com 台湾の228事件。 2018年も2月28日の追悼式典に合わせて、沖縄関係者が台湾入りしました。沖縄からはすでに1人が犠牲者として認定を受けていますが、これとは別に与那国出身の2人が認定を求めているところです。今…

サシバが結ぶ縁 台湾の小学生が八重山訪問へ

石垣島と西表島を訪れることになった台湾彰化市の小学生たち=松田良孝撮影 環境学習がきっかけ 渡り鳥のサシバは台湾でもよく知られ、渡りのルートに含まれる沖縄に関心を持った台湾の小学生たちが来月下旬、石垣島や西表島を訪れることになった。石垣市に…

移民社会としての八重山

八重山毎日新聞に勤務していたころ、取材でお世話になったお二人の方が2016年12月、相次いで亡くなった。いずれも西表島の方で、お一人は、大原にお住まいだった忘勿石之碑保存会長の平田一雄さん。1933年10月18日生まれ。12月3日没。享年83歳。もうお一方は…

ポテンシャル高い「平溪」

「101」から「平溪」へ 「天灯」や平溪線、さらにはネコでも知られる平溪のことだから、台湾の人気スポット十傑に入ったと聞いて納得したり、これまで十傑に入っていなかったのかと意外に思ったりもした。 www.y-mainichi.co.jp ただ、「台北101」が十…

残しておきたい(?)石垣島の風景

店先でごろ寝するネコ =2016年10月21日夕、石垣市大川で松田良孝撮影 うれしくなる光景 忘れ物かなにか分からない帽子がちょこんと乗っかっていたり、朝の730交差点で眠っている人がいたり、良くも悪くも石垣島らしい光景に遭遇し、うれしくなりました。登…

台湾人が台湾人に出会う旅 台湾から八重山へ

「八重山と台湾」への入り口 三合院風のたたずまいを残す浅野さん宅を訪問した台湾の旅行客。 「なつかしい」「おばあちゃんの家のにおいがする」などといった感想が上がった。 右端は説明に当たった王滝志隆さん =2016年10月21日午前、石垣市登野城嵩田で…

台湾人ライターの目

台湾からやってきたライターや編集者、旅行関係者、映画宣伝担当者といった面々と一緒に石垣島を回ってきました。彼らは2016年8月27日から8月31日までの5日間、八重山を回ったのですが、私は8月30日だけお付き合いしました。 台湾のライターや編集者がペンギ…

八重山の大自然で台北を覆いつくしてみる

面積は互角 人口はけた違い 収穫を控え、穂を垂れる西表島の米(2016年6月4日、松田良孝撮影) 台北が全部森に覆われていたとしたら…… そんな空想の世界をリアルに体験できるのが八重山諸島にある西表島だ。台北市と比較してみよう。 西表島の面積は289.30平…

亜熱帯の森に潜む台湾人の息遣い

西表島の大自然 樹木が絡みついているものの、崩れずに残っているトロッコレールの支柱 (2016年6月3日、西表島の宇多良炭坑跡、松田良孝撮影) 西表島といえば、マングローブ林やイリオモテヤマネコ、カンムリワシなどに代表される亜熱帯の大自然が観光客を…

八重山旅行団の地図

八重山の台湾人をテーマにしたドキュメンタリーフィルム「海的彼端」のプロモーション活動として、台湾のブロガーや編集者を八重山に招くモニターツアーの計画が進行中。 グーグルマップに訪問先を落としながら、ツアーコースを検討しているところ。 drive.g…