台湾沖縄透かし彫り

沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがあり、かつて石垣島から移り住んでいった人たちと足跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。

 沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがありますし、石垣島の痕跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。深く掘りすぎると、原形をとどめなくなってしまうかもしれませんね。元の姿をとどめつつ、だけど、内側に潜むものもちゃんと見える。そんな透かし彫りの方法で、台湾と沖縄を見ていきましょう。   松田良孝のページ | Facebookページも宣伝

食べ物

台所はないけど、自炊

左上から時計回りに、グリーンピース、うずら豆、黒豆 =2020年3月1日 家賃重視で台北に拠点を構えるとなると、どうしてもキッチンは諦めなきゃならない。4年前から借りている今の部屋は新北市にあり、台北市中心部に通じるバスもMRTも充実。文句はないのだ…

春節直前の台北を歩く

祖先を祀る廟 2020年の春節は1月25日。その直前の週末となった1月19日の日曜日に台北市大安区を歩いてみた。ほんとうは、ある廟を参観するつもりでいたのだが、準備不足もあって空振り。MRTの六張犁駅に向かって路地をあてずっぽうに歩いてみたところ、なに…

台北地下街って、どんなの場所?

台湾を深く知りたければ・・・ ゲームやアニメ、フィギュアなどを扱うフリマ=2018年7月7日、台北地下街 台湾向けにも積極的に展開する沖縄の商社、新垣通商(本社那覇市、新垣旬子代表取締役社長)が2017年6月にアンテナショップ「日本情報発信館」(E∞JAPA…

沖縄のラーメン店「通堂」が台湾に進出

沖縄と台湾の関係をラーメンから読み解くという点がこの記事のポイントではありますが、取材をしていて面白かったのは台湾の人たちがラーメンをどんなふうに食べているのかという点。 headlines.yahoo.co.jp headlines.yahoo.co.jp 記事になった部分を加修正…

アンテナショップとビッグデータ

新垣通商のアンテナショップ「日本情報発信館(E∞JAPAN)」 =2017年7月22日、台北地下街 沖縄発のビジネス2題 沖縄の商社、新垣通商(新垣旬子代表)が台北地下街にアンテナショップを開くと聞き、台湾に沖縄の物産を売り込む仕組みが民間の側から構…

台湾で沖縄黒糖

お値段高めでも「売れます」 www.okinawatimes.co.jp 5月10日は、残念ながら台湾では「黒糖の日」ではないが、沖縄の黒糖は台湾でも使われているので見過ごせない。台北市内で3カ所に店を出す肉まん店「潮州包子」は3年ほど前から沖縄の黒糖を使った蒸し…

「ごはん」がつながったり切れたりする 映画『ママ、ごはんまだ?』を観た

料理がストーリーテラー スクリーンに次々に現れる料理の、どれもおいしそうなこと! 嫁ぎ先の台湾でこしらえ方を覚えた豚足を日本でも作りたくて、商店街の肉屋を訪ねる姿は、ストーリーの展開を追いかけているこちらのほうこそが「どうして豚の足を用意し…

沖縄×台湾で“化学反応”

台湾企業がテストマーケティングで視察 台北市内で売られているドライフルーツのグァバ(手前)とマンゴー(向こう側) =2017年3月30日午後、台北市廸化街で松田良孝撮影 台湾の食品加工業の9社合わせて26人が10日から沖縄入りし、沖縄でのテストマーケティ…

春節の台北はほんとうに食うに困るのか?

外では賭け事も 春節を迎えた朝、龍山寺でろうそくに人を灯す人たち =写真はいずれも2017年1月28日午前に松田良孝撮影。 春節(旧正月)を迎えた2017年1月28日の朝、台湾の表情を見てみたくて、龍山寺に向かいました。レンタルバイクのYouBikeでMRT龍山寺に…

台湾沖縄県人会長に黒島さん

石垣島出身の39歳 在台湾沖縄県人会の新年会であいさつする新会長の黒島真洋さん(右)。左は前会長の諸喜田伸さん =2017年1月7日午後、台北市中山区の料理店で松田良孝撮影 在台湾沖縄県人会の新年会が2017年1月7日、台北市内の料理店で開かれ、第3代会長…

港町の記録者たち 基隆・八斗子

中秋節の練り歩き 港にかかる橋を越えていく練り歩きの列 =2016年9月16日、基隆市八斗子で松田良孝撮影 2016年9月16日は中秋節(旧暦8月15日)の翌日に当たり、基隆市東部にある八斗子という漁村では、土地公(台湾で広く信仰を集める土地神)を祀る福霊宮…

マンゴーと自由

旧台北高校を訪問 台湾師範大学。アップルマンゴーを生んだ台北高校を前身とする =2016年8月28日、松田良孝撮影 マンゴーのことを調べるつもりが、思いがけず、「自由」のことを考えさせられる結果となった。2016年10月26日に台湾師範大学の蔡錦堂教授にお…

台湾で泡盛を飲む

泡盛には関税 www.okinawatimes.co.jp 与那国町は台湾の花蓮市の姉妹都市の盟約を結んでいて、5年に1度、町民の訪問団が花蓮を訪れています。そのとき、贈り物として、また、町が主催して花蓮市民を招くパーティーのために島の泡盛をかなりたくさん持ってい…

今になってみれば、まぁ、許せる失敗

2016年6月5日午前、台北市内の松江市場で松田良孝撮影 (本コーナーで紹介しているコラムとは関係ありません) 違いもたくさんあるのですが、似ていますね、八重山と台湾。 www.y-mainichi.co.jp

「餐肉」=? (位置情報あり)

中秋節の、遅い昼飯 スパムを載せた麺「餐肉蛋公仔麵」 「スパム」という商品名がそのままコンビーフを意味する言葉として定着している沖縄から引っ越してきた身としては「スパム・ラーメン」と(勝手ながら)命名したいと思う。 きょう(2016年9月15日)は…

木村拓哉の台湾

マンゴーかき氷+小籠包+お茶 随分と長くお世話になっている沖縄の華僑の方から、「面白い。台湾にとってよい宣伝になる」と紹介していただいた動画。台湾観光局が制作した1分01秒の動画のなかで、木村拓哉がマンゴーかき氷と小籠包、お茶の3点セットで台湾…

15年ぶりの楽華夜市で夕飯に臭豆腐を食う(位置情報あり)

気の毒な評価 臭豆腐を食わせる店=2016年8月24日夜、台湾・新北市永和区の楽華夜市で松田良孝撮影 「台湾の食べ物はどれもおいしいけど、これだけはダメ」という人が忌々しそうな顔をして挙げるのですから、「臭豆腐」にしてれば、迷惑このうえないことでし…

ポーク卵を食べた10分間

印鑑をなくした客 「ことぶき食堂」のポーク卵=那覇市安謝183、松田良孝撮影 沖縄に住むようになって20年も経つと、島の人たちが島の言葉だけでしゃべっているのであれば聞き取れなくても当たり前と受け止められるようになる。何とか聞き取ってやろうと躍起…

台湾発沖縄行きで「北海道」

中華航空のビール 2016年6月28日に台北・桃園空港から利用した那覇行きのCI122便で、空中小姐にお願いして持ってきていただいたビール。こういうビールは日本本土でも買えるのでしょうか。普段、沖縄のビールばかり飲んでいるので、日本本土のビール事情にと…

粽と台風

破れたり裂けたりする前に収穫 粽を包むのに使うマチクの葉を手にする浅野文雄さん (2016年7月4日、石垣市嵩田の自宅で、松田良孝撮影) 「台風が来てるから、早めに取っておいたんだよ」と、石垣島に住む台湾系二世の浅野文雄さん(66)が戸棚から取り出し…

Wi-Fiが普及すると・・・

歩きスマホで行き交う? 羽田空港で売られているという「KARINTO」 首都圏の大学から定期的に観光の調査に来ている先生からのお土産は、かりんとう(きんぴら味)。見るからに外国人向けのこういった商品が、羽田空港で売られているのだそうです。さっそく開…

食べ物の写真は撮るべきか

クロマグロの寿司を食す 石垣島ではクロマグロ(本マグロ)のシーズンが本格化している。ゆうべ(2016年5月15日)、勤め先の仲間と食事をする機会があり、クロマグロの寿司を食べることができた。冷凍ではなく、地のクロマグロをそのまま食べることができる…

人気健在の泊いゆまち

イセエビ+ウニ 泊いゆまちは久しく足を運んでいなかったが、1年以上のブランクを経て訪れてみると、外国人比率は依然として高い印象だった。 坂下水産というところでは「イセエビウニソース焼き」なるものが売られており、半身で2000円、一尾で3800円という…

安謝の食堂

おばあが隣に腰掛けた とんかつ弁当650円也を食べ終わり、書き物でもしようとノートパソコンを開いていたら、店におばあさんがやってきて隣の席に腰かけた。 「おにいちゃん、ぜんざいもらえる?冷たいの」 自転車が通り過ぎていく わたしのなかには冷たいぜ…

石垣島産パインを使った酢豚

盛り付けもグッジョブ 2016年産のパイナップルは小玉傾向で、生産量も例年を下回るとの見通しが報じられているが、そんななか、ヤマバレー(石垣島の吉原~米原間にある地域)の食堂で、石垣島産のパインを使ったという酢豚を賞味。酢が若干強めのきらいはあ…

カツオ漁とかつお節 目井津から久部良に渡った二人の「貞」(2)位置情報あり

相前後して与那国へ taiwanokinawa.hatenablog.com 「キング賞」をめぐって取り違えのあった迫田貞熊(さこた・さだくま)と発田貞彦(ほった・さだひこ)。 二人の履歴を確認しておこう。 <迫田貞熊> 出身地:鹿児島県トカラ列島の平島 生没年:1892―1945…

カツオ漁とかつお節 目井津から久部良に渡った二人の「貞」(1)位置情報あり

キング賞の迫田貞熊 講談社が発行していた大衆娯楽雑誌「キング」の編集部が贈る「キング賞」というものがあり、1931年には与那国島の迫田貞熊(さこた・さだくま)が受賞者の一人に選ばれている。与那国島で戦前の漁業のことを取材していると、「キング賞」…

次に生まれてくるときは・・・

マンゴーの枝釣り 葉は青々としているのに、つぼみが房状に連なったところは黄色から赤へと、まるで紅葉しているように色付いている。マンゴーの花が咲き、早いものでは小豆ほどの実がぷっくりとしはじめていた。 彰化県員林出身の台湾系2世、島本哲男さん…

復活祭で会った人

フィリピン人に感謝 「復活の主日」(復活祭、イースター)ということで、取材で世話になっているカトリック教会へ行ってきた。2016年3月27日のこと。教会へ足を運ぶことがあるものの、キリスト者ではない私に、知り合いのフィリピン人がお誘いのラインをく…

「激辛!!台湾汁なしラーメン」

飲むのに一苦労 ビールのメガジョッキというのをみんなで頼んでみた。1リットルで950円。「普通のジョッキより安い」というのは、この店によく来る者の談だが、どうなんだろうか。メガジョッキというものがどこにでもあるのかどうかがまず分からない。 ビー…