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台湾沖縄透かし彫り

沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがあり、かつて石垣島から移り住んでいった人たちと足跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。

 沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがありますし、石垣島の痕跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。深く掘りすぎると、原形をとどめなくなってしまうかもしれませんね。元の姿をとどめつつ、だけど、内側に潜むものもちゃんと見える。そんな透かし彫りの方法で、台湾と沖縄を見ていきましょう。   松田良孝のページ | Facebookページも宣伝

食べ物の写真は撮るべきか

八重山 写真 食べ物 石垣

クロマグロの寿司を食す

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 石垣島ではクロマグロ(本マグロ)のシーズンが本格化している。ゆうべ(2016年5月15日)、勤め先の仲間と食事をする機会があり、クロマグロの寿司を食べることができた。冷凍ではなく、地のクロマグロをそのまま食べることができるのは石垣ならではだ。

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 せっかくなので写真を撮っていたところ、同僚の男性から「食べ物をいちいち写真に撮るのは女子みたいだ」と指摘された。撮影はいいから、早く食わせろという文脈から出た完全に冗談な言葉なのだが、レストランや食堂に行って食べ物を撮るのは、男性より女性が多いという受け止めがあるらしく、その点には大いに興味を引かれた。

伝統料理を写真に

 といったことをわいわいしゃべっていたら、女性の先輩職員が「あたしは料理を作るたびに写真を撮っているよ」と発言し、スマホに撮りためた写真を披露しはじめた。

 どういうことかというと、祭事や節目の行事で伝統的な料理をつくるたびにそれを写真に撮り、娘たちに「お母さんが死んだら、この写真を見てつくるのだよ」と言っているのだそうだ。レシピのメモもあるとか。これには同席していた男性の同僚たちも「行事ごとのたびに料理の写真を撮る人は多い」などと反応した。

「宮城文さんみたい」

 「宮城文さんみたいだ」という声が上がったのは、八重山の人たちの暮らしを記録した宮城文『八重山生活誌』(1972年、1982年/沖縄タイムス社)のことを指してのものだ。確かに、旧盆や十六日祭(ジュウルクニチィ)のたびに▽供え物を自分で作るかどうか▽スーパーなどに折詰を注文するかどうか―ということが話題になり、自分で調理できる人は少なくなった、若い人に引き継がないといけないというところにつながっていく。

 食べ物の写真を撮るのは女子の習性なのかどうかはともかくとして、撮っておいたほうがいい料理はずいぶんとあるわけだ。

 

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八重山生活誌 (1972年)

八重山生活誌 (1972年)

 
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