「101」から「平溪」へ
「天灯」や平溪線、さらにはネコでも知られる平溪のことだから、台湾の人気スポット十傑に入ったと聞いて納得したり、これまで十傑に入っていなかったのかと意外に思ったりもした。
ただ、「台北101」が十傑から漏れたのは意外だった。最近、中国語の勉強をしていて、「台北101」と風水の関係を知ったから、遅ればせながら面白味に気づいてしまい、台湾のランドマークは十傑に入るべきではないかと思ってしまったのである。
平溪線のレールの上で、天灯を上げる人たち
=2013年1月1日、十分駅付近で松田良孝撮影
天灯の名所
平溪線には、2013年の元旦に八重山の人たちとともに訪れたことがある。前年の12月30日に台湾入りし、1月3日まで4泊5日の台湾旅行を行ったのだ。台湾で八重山と関連のある場所を回ることを目的とした旅だったが、せっかくなので人気のスポットでアクティビティを楽しもうと、平溪線の十分で天灯を上げる体験をしたのである。あいにくの雨だったが、平溪線にも乗車。ツアーの一行を待っていたのは空席のない満員列車だったが、座っていた人がさっと席を立ち、ツアーに参加していた高齢の人たちに席を譲ってくれたことが思い出される。心が透き通るような雨の記憶である。
海科駅を出発する深澳線の列車
=2016年9月3日、松田良孝撮影
深澳線も人気に
平溪線を訪ねるのなら、瑞芳駅を挟んで反対側に伸びる深澳線に乗ってみるのも悪くない。2007年に貨物営業を含めてすべて運行を停止していたが、2014年に新設の海科館駅が営業を開始。近くに海洋科技博物館という国立の施設があり、その略称を駅の名前にしている。
2016年12月28日には、その先の八斗子駅も営業を再開した。筆者はまだ行ったことはないが、山と海に挟まれたロケーションが人気を集めているようだ。
平溪線のポテンシャルはさらに高まっていきそうな予感がする。
海科駅近くにあるモニュメント
=2016年9月3日、松田良孝撮影