台湾沖縄透かし彫り

沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがあり、かつて石垣島から移り住んでいった人たちと足跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。

 沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがありますし、石垣島の痕跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。深く掘りすぎると、原形をとどめなくなってしまうかもしれませんね。元の姿をとどめつつ、だけど、内側に潜むものもちゃんと見える。そんな透かし彫りの方法で、台湾と沖縄を見ていきましょう。   松田良孝のページ | Facebookページも宣伝

ポテンシャル高い「平溪」

「101」から「平溪」へ

「天灯」や平溪線、さらにはネコでも知られる平溪のことだから、台湾の人気スポット十傑に入ったと聞いて納得したり、これまで十傑に入っていなかったのかと意外に思ったりもした。

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ただ、「台北101」が十傑から漏れたのは意外だった。最近、中国語の勉強をしていて、「台北101」と風水の関係を知ったから、遅ればせながら面白味に気づいてしまい、台湾のランドマークは十傑に入るべきではないかと思ってしまったのである。

 

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平溪線のレールの上で、天灯を上げる人たち

201311日、十分駅付近で松田良孝撮影

 

天灯の名所

 平溪線には、2013年の元旦に八重山の人たちとともに訪れたことがある。前年の1230日に台湾入りし、13日まで45日の台湾旅行を行ったのだ。台湾で八重山と関連のある場所を回ることを目的とした旅だったが、せっかくなので人気のスポットでアクティビティを楽しもうと、平溪線の十分で天灯を上げる体験をしたのである。あいにくの雨だったが、平溪線にも乗車。ツアーの一行を待っていたのは空席のない満員列車だったが、座っていた人がさっと席を立ち、ツアーに参加していた高齢の人たちに席を譲ってくれたことが思い出される。心が透き通るような雨の記憶である。

 

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海科駅を出発する深澳線の列車

201693日、松田良孝撮影

 

深澳線も人気に

 平溪線を訪ねるのなら、瑞芳駅を挟んで反対側に伸びる深澳線に乗ってみるのも悪くない。2007年に貨物営業を含めてすべて運行を停止していたが、2014年に新設の海科館駅が営業を開始。近くに海洋科技博物館という国立の施設があり、その略称を駅の名前にしている。

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 20161228日には、その先の八斗子駅も営業を再開した。筆者はまだ行ったことはないが、山と海に挟まれたロケーションが人気を集めているようだ。

 平溪線のポテンシャルはさらに高まっていきそうな予感がする。

 

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海科駅近くにあるモニュメント

201693日、松田良孝撮影