石垣島出身の39歳
在台湾沖縄県人会の新年会が2017年1月7日、台北市内の料理店で開かれ、第3代会長に会社経営、黒島真洋(くろしま・まさひろ)さん(39)=石垣市新川出身=を選びました。黒島さんは「台湾にいる沖縄出身の先輩がやってきたことを振り返り、気持ちを新たにして今後の活動について考えていきたい」と述べるとともに、石垣島出身であることを念頭に「石垣島のためにやらなければならないこともあると思う」と話しています。
「新しい時代に」 退任の諸喜田前会長
15年間会長を務めた諸喜田伸(しょきた・しん)前会長(39)=沖縄市=は「代替わりだ。在台湾沖縄県人会は新しい時代に入った」と期待。黒島さんは「諸喜田さんは今まで自分で予算を捻出し、自分の店を県人会の集まりに提供するなど、身を削ってやってきた。同じことが私にできるかということだと思う」と気持ちを新たにしています。
黒島さんは新川小、平真小、大浜中、八重山高校から台湾台中の東海大学へ進学。いったん東京で就職しましたが、16年前に再び台湾に渡り、現在は台北市で会社経営。台北市民生東路3段84号には居酒屋「圓酒」を開いています。
八重山台湾親善交流協会(石垣久雄会長)の台湾側窓口も務めています。
「島だからこそ、外へ」
2015年9月に祖母の貞(てい)さん(享年97)の葬儀で里帰りした際、伯父の黒島健さん(69)から「どんなに外にいても、島のことを忘れるな。自分のルーツを忘れるな」と諭され、「台湾にいてできること。台湾の沖縄出身者のためにできることをやろうと考えた」といいます。
八重山の若者たちには「島だからこそ、外に出ていける。チャンスはあるので頑張ってほしい。そして、成功したら故郷のことを思い出してほしい」とエールを送りました。
新年会には約40人が出席し、オリオンビールや泡盛を片手に親睦を深めました。台湾で三線ミュージシャンとして活躍する曽健裕(そ・けんゆう)さん(37)は演奏を披露して盛り上げました。
同県人会は1991年に発足し、留学生の支援や在台県出身者の交流などを行っています。