台湾沖縄透かし彫り

沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがあり、かつて石垣島から移り住んでいった人たちと足跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。

 沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがありますし、石垣島の痕跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。深く掘りすぎると、原形をとどめなくなってしまうかもしれませんね。元の姿をとどめつつ、だけど、内側に潜むものもちゃんと見える。そんな透かし彫りの方法で、台湾と沖縄を見ていきましょう。   松田良孝のページ | Facebookページも宣伝

台湾で沖縄黒糖

お値段高めでも「売れます」 

www.okinawatimes.co.jp

 

 

 5月10日は、残念ながら台湾では「黒糖の日」ではないが、沖縄の黒糖は台湾でも使われているので見過ごせない。台北市内で3カ所に店を出す肉まん店「潮州包子」は3年ほど前から沖縄の黒糖を使った蒸しパン「沖縄饅頭」を販売。店名にもなっている潮州包子(肉まん)が1個20元(約70円)と、販売アイテムのなかで最高値だが、沖縄饅頭はこれに次ぐ1個18元(約65円)。それでも、「よく売れます」と店員。

 

ほんのりと香り

 

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横断幕に大書された「沖縄」の文字

=2017年4月27日午後、台北市松山区

 

 手のひら大の沖縄饅頭はほんのりと甘い香りを漂わせ、色はしっかりとしたこげ茶色。お味のほうも申し分なく、もちもちとした食感とともにゆるやかな甘みが口に広がる。

 南港区の店舗へ買いにきた元教員の林継廷さん(63)は「とてもおいしい」と太鼓判。沖縄を2度旅行した経験もあり、「沖縄のいなかは台湾の50年代と似ていて、懐かしい感じがする」と話した。

 

大陸で生まれ、台湾で沖縄に出合った味

 

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メニューの左端に「沖縄饅頭 18元」とある。看板商品に次いで高い

=2017年4月28日午後、台北市中正区

 

 店名の「潮州」は中国南部・広東省の都市の名前で、店主の祖父の出身地。孫に当たる店主は台湾生まれ。店が掲げる看板は、中国北部の味でも、台湾の味でもないことをPRし、「広東潮州の味。常連客は日本への土産に買っていく。絶対においしい。うそじゃないよ」と味自慢。自信のラインナップに沖縄の黒糖も一角を占める。