台湾沖縄透かし彫り

沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがあり、かつて石垣島から移り住んでいった人たちと足跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。

 沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがありますし、石垣島の痕跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。深く掘りすぎると、原形をとどめなくなってしまうかもしれませんね。元の姿をとどめつつ、だけど、内側に潜むものもちゃんと見える。そんな透かし彫りの方法で、台湾と沖縄を見ていきましょう。   松田良孝のページ | Facebookページも宣伝

タマネギの丸焼き

瑞々しさを封じ込める

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 料理人の目の前にあるカウンター席に座ることができたおかげで、注文のメニューをつくりあげていく手さばきを拝見することができた。見ているうちに食べてみたくなって注文したのはタマネギの丸焼き。タマネギを一つ丸ごとローストしてから半分に切り、瑞々しさを封じ込めるようにしてハンディーバーナーであぶって「はいどうぞ」と出される。

 味は基本、塩のみ。

 線対称に割られたタマネギはイラストチックな絵面をしていて、それがついブログで紹介したくなってしまった理由なのだが、もちろん味も申し分ない。水分と甘みがあるので、塩がなくてもいけるかもしれない。塩は引き立て役に過ぎないのだということがよくわかる。

ビールはCOEDOの「漆黒」

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 筆者が訪れたときは、料理人が次から次へとタマネギを丸焼きにしていたので、

 「これは人気メニューなのですか?」

 と尋ねてみた。

 「いや、それほどでもないんです。きょうはたまたま多いですね」

 ということだったが、なかなかいけるのではないだろうか。

 ビールはCOEDOの「漆黒」。初飲。アルコール度数は5度と低めだが、コクのある深い味わい。埼玉のビールだったんだ。知らなかった。

 Égalité(大衆ワインビストロ「エガリテ」)。那覇市久茂地牧志1-4-33 2F。