瑞々しさを封じ込める
料理人の目の前にあるカウンター席に座ることができたおかげで、注文のメニューをつくりあげていく手さばきを拝見することができた。見ているうちに食べてみたくなって注文したのはタマネギの丸焼き。タマネギを一つ丸ごとローストしてから半分に切り、瑞々しさを封じ込めるようにしてハンディーバーナーであぶって「はいどうぞ」と出される。
味は基本、塩のみ。
線対称に割られたタマネギはイラストチックな絵面をしていて、それがついブログで紹介したくなってしまった理由なのだが、もちろん味も申し分ない。水分と甘みがあるので、塩がなくてもいけるかもしれない。塩は引き立て役に過ぎないのだということがよくわかる。
ビールはCOEDOの「漆黒」
筆者が訪れたときは、料理人が次から次へとタマネギを丸焼きにしていたので、
「これは人気メニューなのですか?」
と尋ねてみた。
「いや、それほどでもないんです。きょうはたまたま多いですね」
ということだったが、なかなかいけるのではないだろうか。
ビールはCOEDOの「漆黒」。初飲。アルコール度数は5度と低めだが、コクのある深い味わい。埼玉のビールだったんだ。知らなかった。