2022年7月に石垣島の知人から送られてきたメールをきっかけに、2023年8月22日の取材につながりました。東京、埼玉、宮城に住む「本」の関係者など5人の方たちを介して、東京都多摩市を訪問し、都立永山高校の図書委員会のみなさんと出会いました。担当の先生が、永山高校のHPに拙稿をアップしてくださいました。ありがたいことです。
1年余りを費やして3本の記事。文章を書くという行為は、効率や費用対効果というモノサシとは違うところで進んでいきます。そうありたいと思っていた形で仕事ができたと思っています。
予想外の収穫だったのは、『サルビルサ』という絵本の存在を知ることができたこと。近在の図書館で司書とおぼしき職員に
「『サルビルサ』は有名な本ですか」
と尋ねたところ、
「有名ではないと思いますが、絵本のことを勉強した人なら知っている本だと思います」
とのお答えでした。
「石垣島」「八重山」というキーワードを軸にして仕事をしていると、人気のない、狭い場所がいつの間にか押し固められてしまい、何かを掘り当てるなんて到底無理と思えることも少なくありません。しかし、それでも、突如、視野が開ける瞬間がやってきます。永山高校図書委員会の朗読を通じて『サルビルサ』を知った時は、ちょうどそんな感覚がもたらされました。いい時間を過ごさせていただきました。ありがたいことです。