世界有数の海流としても名高い黒潮があるのに、八重山と台湾との間に交渉があったとみられるのはなぜなのか。人が特別な技術や道具を駆使したり、動物が特異なスキルで渡っていったりということならいざ知らず、自走手段のない「モノ」が黒潮をどちらかといえば逆向きにまたいでいったとなると、なぞは一層深まります。
人がこの海流をまたいだ結果、歴史の歯車が動いたり、八重山と台湾の関係を考える新たな発想が生まれたりしているのですから、黒潮をどうまたぐかという疑問は無視して通ることはできないのです。
バナー写真は、貝がびっしり付いた状態で見つかったデジカメ入りのハウジング
=2018年3月27日午前、台湾宜蘭県無尾港海岸
(蘇澳鎮岳明小学校の李公元教諭提供)