台湾沖縄透かし彫り

沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがあり、かつて石垣島から移り住んでいった人たちと足跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。

 沖縄を歩いていると、台湾のことを感じることがあります。とりわけ、石垣島などの八重山地方では、そのまんまの台湾に出会ってしまうこともあります。では、台湾へ行ったらどうでしょう。やはり、沖縄を感じることがありますし、石垣島の痕跡を見付けることもあります。だけどそれは、薄皮を一枚剥いだようなところに隠れていることがほとんどなのです。深く掘りすぎると、原形をとどめなくなってしまうかもしれませんね。元の姿をとどめつつ、だけど、内側に潜むものもちゃんと見える。そんな透かし彫りの方法で、台湾と沖縄を見ていきましょう。   松田良孝のページ | Facebookページも宣伝

八重山の黒島さんが上京してきた


 「ちゅらさん」の第8週「東京ゆんたく」45回は、八重山から上京してきた黒島さんがテーマだ。

 

ひょっとして?!

 

 男が店に入るなり、
「すいませんでした」
 と土下座する。
「どうしたんですか?」
 目を丸くするエリイ。
 店長「名前は?」
 男「黒島です」(小さな声、語尾不明瞭)
 すると、すかさずエリイが
 「黒島さん!?ひょっとして八重山の方ですか?うわ~うれしいな」
 と応じる。

 八重山の人なら、エリイの反応が理解できるのではないか。あちらの黒島さんや、こちらの黒島さんなど、島の知り合いの顔が浮かんだかもしれない。私にだって黒島さんという知り合いが何人か(何人も)いる。

 

小豆島にも

 

 調べてみた。

 森岡浩著『全国名字大辞典』(2011年、東京堂出版をめくってみると、「黒島」という名字はもちろん掲載されていた(287ページ)。その説明によれば、石垣島と、さらにもう1カ所、香川県の小豆島にもこの名字が集中しているとある。そうだったのか。土下座の場面に身を乗り出したのは八重山関係者だけではなかったのか。沖縄テーマの連ドラに、小豆島のみなさんも少なからず反応したのか!?どうなんだろうか。